一人旅になぜこの土地を選んだかというと、
たくさんの人のご縁を辿っていくとここだったとしか言いようがない。
しばらく滞在させてもらった期間にいつも思っていたことがある。
家がほっとする。素敵すぎるのである。どこもかしこも、ここもあそこも。
日本での日々を振り返ると、
数時間眠って、シャワーを浴びて、乾かない髪を束ねて、
申し訳程度の口紅を塗って慌てて出ていく、数年。
家は、仮眠する為だけのものだった。
後悔があるわけじゃなく、そうしたかったのも事実で。
私と、あなたの違いはなんなのよ?!
って
毎晩毎晩拙い英語を絞り出しながら、ワインを片手に何度も会話した。
会話できていた、ことを願う。